煌り

40

今回読んだ石田衣良著の「40」、この夏４０才になった私の読破第一号です。

初めての石田衣良作品。
何かと話題に出たり、高い評判を耳にするので以前から興味はあったのですが、
読み始めて一話目、低俗なストーリーに「なんてつまらん！」と、面白いどころかむしろ腹立たしく感じていました。

それでも600円ばかしを無駄にするのもシャクなので読み続けると、次第に登場人物の行く末が気になって、気付けば見事にハマり短期間で読み終えてしまいました。

ストーリー性は想定内なのですが、ところどころ好きな文言が登場します。

「これがあるから仕事はやめられないのだ。金は確かに欲しいけれど、
金のためだけに働けるほど、人間は単純ではない。」

これをきれい事ととる方もいるでしょうが、私は共感です。
永く疎かになっていたここへの投稿ですが、この一文が放置期間にストップをかけてくれました。

手紙

2年ほど前に友人おススメの映画で教えてもらったのが、東野圭吾著の「手紙」との最初の出会いでした。
映画はとうに終わっていたので、DVDをレンタルして観たのですが、本当に本当に良かったです。
これを観て、特に最後のワンシーンで玉山鉄二さんが大好きになりました。

別の友人から原作はもっと良いと聞き本を借りたのですが、映画化とのギャップにがっかりする事がよくあるので、先に知ったその話しをうっすら忘れるくらい、原作と映画を見る場合は期間を空ける様にしています。

そして2年経って本を読んだのですが、やはりやはり良かったです。

大人とは不思議な生き物だ。ある時は差別はなんかいけないといい、ある時は巧妙に差別を推奨する。その自己矛盾をどのように消化していくのか。そんな大人に自分もなっていくのだろうか・・・

「手紙」の話しは別段突拍子もないことではなく、世間に当たり前にある様な気がします。
そしてこの話にある重い切なさを救うのは、やはり愛だと思うのです。
血ってすごいなと思います。
また、血もつながっていないのに生まれる友情や愛情もすごいなと思います。

是非どちらも観てほしい作品です。

星守る犬

今年もっとも泣ける本、だそうです。

人里離れた場所から、車の中に死後数年経った男性の遺体が見つかります。
そしてその側には、男性のものと比べると死んでからの期間が浅いと見られる、犬の亡骸も発見されました。

この案内書きを読んで、迷わず手が出てしまいました。

もっとも泣けたかは置いといて、案の定切なかったです。
同じ犬を飼ってる者としては、犬のなつく姿がリアルで。

すこしずつ　すこしずつ　かわっていったら
なんねんもすると
ずいぶんと　かわってしまう・・・

この本では淋しい意味で使われているのですが、良い方にだって当てはまる事です。
だからそっちで、胸においておこうと思います。

だから私は嫌われる

はじめに。
タイトルを見ると私がこういった事で悩んでいて、思わずこの本に手が伸びた、と思われそうですがそうではありません。
（悩むべきかは置いといて）

「友だちにはなりたくないひと」というお題目の中で「若いやつ」に対しこう書かれています。

やつらは、漫画とかファッションとか無難なものには敏感なくせに、難しいことに関してはまず拒否するか、全く無視する。
（略）
今友情ということを全然言わなくなったのは、手軽に見つかるし手軽に別れられるからなんだ。
その程度の友だちを求めるんだったら、心の葛藤もないだろうね。


同感です。
友だちと呼ぶからには、難しいこととか面倒なことも一緒にやっていこうぜ！といったハートが必要だと思います。たくさんでなくても、１人でもいいんです。

問題にされているイジメを、携帯や闇サイトのせいで片付けようとしていてもダメです。
だってこの本は大人でさえ携帯をもっているのが当たり前でなかった１５年以上前に出たものなのですから。

天国はつくるもの ２

力、残して死んだらソン。

動く自分にいつも伝える、

やりたいじゃなく、やってしまえ。